花や果物・野菜、グローブ、ラケット、トウシューズ、メダル、上履き、ランドセル、リーダーワッペン、マスコット……描いたら面白そうな物、自分が好きな物、思い出が詰まった物……子どもたちはいろいろな物を持ってきていました。

　筆ペンを動かし始めると、もう夢中です。すっかり自分の世界に入り込んでいきました。小さな“葉書”サイズの紙に、対象物を大きく描き出そうとしています。細かな部分まで、繊細に描き込んでいる子も見られます。
　そして、色つけ。……筆ペンで描かれた物に色を置いていくことで、それが生き生きと浮き上がってきます。一生懸命色を作り、丁寧に色を重ねていくうちに、子どもたちの表情が柔らかくなってくるのが分かります。

　次々と作品が仕上がっていきます。子どもたちは、うれしそうに、自慢げに先生に見せに行き、温かく認められていました。
　＜卒業＞を前に、また一つ思い出をつくり上げた６年生。これもきっと、小学校生活での大切な宝物に加えられていくのでしょう。

　＜卒業＞を目前に控えた６年生が、「絵手紙教室」を開きました。講師は、以前本校で教鞭を執っていらした植野博美先生です。
（２月の始め頃に予定していたのですが、風邪やインフルエンザの蔓延により中止になり、ようやく実現できたのです。）

　「へたでいい！　へたがいい！」……植野先生は、絵を描くのが苦手な子どもたちの抵抗感を一気に吹き飛ばし、「絵手紙」のこつを端的に指導してくださいました。
　その勢いに乗って、子どもたちはさっそく創作活動に取りかかりました。
　描きたいものを持ってきていますので、それをいかに効果的に表すかが勝負です。子どもたちは持ってきた物をいろいろな角度から眺め、筆ペンを動かし始めました。

　今年度最後の「ジンタ号」来校です。
　この日を待ちに待っていた子どもたちが、車内に吸い込まれていきます。
　自分が求めている本を一生懸命探す子、友達に薦められた本にうれしそうに手を伸ばす子、やっと見つけた本に目を輝かしている子……（本当に“本好き”なんだなあ。）と感じさせられます。
　この子たちは、この１年間で何冊の本に巡り会ったことでしょうね。きっと、何度も何度も＜本の世界＞に飛び込んで、豊かな心を育めたことと思います。

　「ジンタ号」さん、ありがとうございました。来年度も、“本好き”な子どもたちをもっともっとたくさん生み出すために、いろいろな本を運び続けてくださいね。